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黒人男性殺害デモ、アメリカの「保守運動」の歴史から見えること(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

 「SILENT MAJORITY!」  ジョージ・フロイド殺害事件に端を発する抗議デモの嵐が全米で吹き荒れるなか、6月3日、トランプ大統領はこんなツイートを投稿した。 【写真】日本人だけが知らない「日本の強さ」の正体…アジアで見た意外な現実  SILENT MAJORITY!  ― Donald J. Trump (@realDonaldTrump) June 2, 2020 抗議デモに強い嫌悪感を示し続けているトランプのことだ。このツイートでは「デモを行っているのは『少数派』『過激な一部の急進派』である」「沈黙する多数派はデモを快く思っていない」といったことを示唆していると解釈するのが普通だろう。  意識的にか無意識にか、トランプは自分(たち)を「多数派」としたうえで、不正義に声を上げる人々の存在を過小評価したり「危険なもの」と位置づけたりすることで、その力を削ごうとしている…というふうに見ることができるわけだが、実は同じような動きは、これまでのアメリカの政治のなかでも繰り返されてきた。  とくにそうした動きが顕著だったのが1960年代である。当時のアメリカでは、保守派、リベラル、左翼がそれぞれの勢力を拡大すべく「若者の組織化」に勤しんでいた。ここでは、その当時の政治運動の様子を描きつつ、現代にも通じる「多数派」や「少数派」といった表現を用いたその闘争戦略を見ていこう。

1960年代、アメリカの保守主義

 まずもって注目すべきは1960年代当時の保守派の動向なのだが、そもそも保守主義とは何なのかをここでは確認しておこう。人種主義や排他主義はアメリカの歴史にいつも影を落としてきたが、それとはやや違う理念的な保守主義は第二次世界大戦の後から形成された。  戦後のアメリカ保守主義には主に3つの要素がある。1つは、伝統主義。伝統的な家族やコミュニティ、信仰を重視する考え方で、特にカソリックがこの伝統主義を掲げていた。2つ目の要素はリバタリアニズムだ。これは自由市場を至上とし、企業や個人の自由を強調する思想である。そのため大きな政府や、企業への規制は忌むべきものとされる。  実は、伝統主義とリバタリアニズムは相性が悪い。コミュニティや教会に重みを置くと、個人が制約を受ける場面がしばしばあるからだ。そのため保守主義のなかで、この2つの考え方は頻繁に衝突した。  これら対立する思想を保守主義として結びつけたのが、3つ目の要素である反共主義だった。  冷戦になると世界における共産主義との戦い(=反共主義)はアメリカの人々にとってのコンセンサスとなった。なかでも強力に反共主義を推し進める保守派にとっては、アメリカ国内の中央政府ですら問題含みの存在に見えた。  当時の中央政府は、1930年代の大恐慌や第二次大戦を乗り切るため民主党リベラルの手によって「福祉国家化」が進められ、権限や予算が拡充されていた。そんな連邦政府は、アメリカをソ連のような共産主義国家に変えてしまう、と保守派は危惧したのである。  こうして伝統派やリバタリアン、反共主義者は「反リベラル」としてまとまり保守主義運動を築いていったのだった(やがてプロテスタントの福音主義や原理主義、ユダヤ系知識人を中心とする新保守主義も加わるが、それは先の話になる)。

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