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水産庁は18日、水産庁の漁業取り締まり船「おおくに」と北朝鮮の漁船が7日に衝突した際の映像を公開した。放水を受けた漁船が取り締まり船に接近して急旋回し、衝突した状況が映像で明らかになった。
北朝鮮側は「(日本の)意図的な行為」で漁船を沈没させたとして賠償と再発防止策を要求している。水産庁は公開理由について「取り締まりが適切だったことを国民に理解してもらうため、公益性の観点から公開に至った」と説明した。
約13分に編集された映像では、取り締まり船が漁船に対し、日本の排他的経済水域(EEZ)外に退去するよう警告して放水。衝突直前に取り締まり船の乗員が「当たる、当たる」と叫び、ドンと衝突音が響く。漁船が傾き、沈没した直後から取り締まり船の救命艇が救助活動を始める様子も映っていた。
菅義偉官房長官は11日の記者会見で「国民の理解促進や公益性の観点から公開する方向で検討する」と述べ、調整を進めていた。
事故は7日午前9時10分ごろ、能登半島の北西約350キロのEEZ内で発生。漁船の乗員約60人は救助後、別の北朝鮮の漁船に引き取られた。
周辺海域はイカやカニの好漁場・大和堆付近で、北朝鮮籍とみられる漁船による違法操業が相次いでおり、水産庁と海上保安庁が連携し、退去警告や放水などで漁船をEEZ外に排除する活動を続けていた。
水産庁は漁船による違法操業の様子を確認していないことなどから、事故後に乗員らを上陸させて事情を聴くなどの対応をしなかった。現場は公海上で、海保にも漁船側への捜査権が及ばないという。
海保と水産庁はイカ釣りの漁期が近づく5月から監視を強め、違法操業する北朝鮮漁船などには放水などの対応をとっていた。
2019-10-18 11:31:26Z
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