御嶽山の捜索が連日の中止父「もう少し待っててくれ」 - 中日新聞

村関係者（右）と天候について話す野村敏明さん（左から２人目）と正則さん（左）＝王滝村で

　死者、行方不明者六十三人を出した御嶽山の噴火災害で、行方不明になっている愛知県刈谷市の野村亮太さん＝当時（１９）＝の父敏明さん（６０）、叔父正則さん（５７）らによる捜索は、八日も悪天候で中止になった。二人は王滝村の王滝頂上で花を手向け、亮太さんへ「もう少し待っててくれ」と言葉を掛けた。

　亮太さんは、正則さんと登山中に山頂・剣ケ峰へ向かう尾根筋「八丁ダルミ」付近で噴火に遭った。八丁ダルミは立ち入りが規制されているが、敏明さんらが自らの捜索を要望し、村が七、八日に許可していた。

　二日目は八丁ダルミ周辺の強風と視界不良で捜索を中止した。二人は王滝頂上まで登って八丁ダルミへ続く登山道に向かい、噴火当日に撮影した亮太さんの写真や花束などを供えて手を合わせた。

　敏明さんは「もうちょっと待っててくれたら必ず探しに行くから」、正則さんは「今はまだ行けないが、改めて行くから待っててください」と叫ぶように語り掛けた。敏明さんは「今回は本当に残念。だけど声はきっと風に乗って届いたと思う」としみじみと話した。

　二人と村は改めて協議し、一週間後か...

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