【千葉 vs 松本】勝負強さのあるＧＫを目指す正守護神・新井章太 - J's GOAL

2020年8月11日（火）

新井章太にとっては久しぶりの嬉しい無失点勝利となった。第９節・群馬戦では先制点を奪いながら、前半のアディショナルタイムに不運な判定のＰＫで失点し、後半のアディショナルタイムにＣＫから失点して痛恨の逆転負け。群馬戦の反省を生かして何が何でも勝ちたかった前節（第10節・町田戦）で、千葉は２－０の無失点勝利を収めた。群馬戦では流れをつかんだ時間帯に一気に追加点までは奪えなかったという課題が残ったが、前節は41分の田口泰士の先制点からわずか２分後に米倉恒貴が追加点を奪った。ただし、千葉にとって理想的な試合運びも新井章の好守あってこそで、前節では17分に守備の横のスライドが遅れ、町田のマソビッチに決定的なシュートを打たれたが、新井章がファインセーブで失点を阻止した。

「しっかりボールを見て最後まで対応できた。本当にああやって相手のチャンスの芽を摘むことによって勝利がより近づくんじゃないかなと思っているので、よかったと思います」
前節の試合後のオンライン取材でそう話した新井章は、８月７日の練習後のオンライン取材で、町田がミドルシュートで得点していることから、その対応を問われてこう答えた。
「最終的にゴールのほうに来たのはもう全部止める気でいますし、そのための練習を僕もしていますので、問題ないかなと思います。ただ、（町田には）いい選手もいるので、本当に万が一のこともあるから、ある程度（シュートの）コースだけは限定してくれれば、もう止める準備はしてあるよっていうふうに（他の選手には）伝えてあります」

その言葉どおり、87分にはゴールマウスを捉えた鋭いミドルシュートをセーブ。最後まで町田に得点を許さなかったが、無失点という結果に対してはチームメイトを称えた。
「本当にハードワークしてくれたし、前線からの守備というのがしっかり（パスやシュートの）コースを切れていたので、ディフェンスもたぶん狙いやすかったと思います。そうやって、全員で守備をして全員で攻撃をすることによって、相手の体力を奪うこともできましたし、本当に全員に感謝しています」

Ｊ１の強豪クラブである川崎Fから今季、完全移籍で千葉に加入すると正守護神となった。なかなか勝ちきれずに苦しんでいる千葉だが、新井章の好守がなければ得られた勝点はもっと少なくなっていた試合が複数ある。しかし、新井章は自分のゴールキーピングが千葉を勝利に導くものになっていないことから、「まだまだ」と自分を戒めている。
「去年までは出場機会を得られていなかっただけで、実際、自分の状態というのは何も去年と変わっていないんです。それをもっと結果に結びつけられないとダメだなというのはありますし、試合にずっと出ていると勝負強さというのが大事になってきますから、そういうところをもっともっと自分には求めていきたいなとずっと思っています」

勝つチームにいたからこそ学んだこと、身についたことを千葉の選手に伝え、千葉を勝てるチームにしようとしている新井章は、以前、こんなことを言っていた。
「今まで学んできたものをこのチームに還元していきたいなと思います。知らないことが多い選手も多いので、そういうところはアドバイスというか、もう相談しながらやったりすることを心がけています。こうしてほしいとかどんどん要求していくことによって、やっぱりチーム力というのは上がると思います」

自分のレベルアップ、そしてチームメイトのレベルアップが、千葉を強いチームへと成長させる。その思いを抱いて新井章は日々研鑽し、ゴールマウスを守りながら仲間に声をかけ続ける。

文：赤沼圭子（千葉担当）

明治安田生命Ｊ２リーグ 第11節
8月12日（水）19:00KO　フクアリ
ジェフユナイテッド千葉 vs 松本山雅ＦＣ

フクダ電子アリーナ（ジェフユナイテッド千葉）

みんなの総合評価	（4.4）
臨場感	（4.5）
アクセス	（4.4）
イベント充実	（3.6）
グルメ	（4.0）
アウェイお楽しみ	（3.7）

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