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伝統的出版業界の力を借りる日本のオンライン文学―中国メディア(2020年6月15日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース

サイトに作品を投稿する日本のオンライン文学の作者は約80万人いるという。写真は映画「君の膵臓をたべたい」の中国版ポスター。

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津田彷徨さんは医師であり、オンライン小説の作者でもあり、「小説家になろう」というサイトに作品を投稿している。津田さんと同じようにこのサイトに作品を投稿する日本のオンライン文学の作者は約80万人いるという。雑誌「環球」が伝えた。

同サイトの資料によると、毎月のアクセス数はのべ14億回、登録者は約700万人に上る。2011年以降、投稿された人気小説の書籍化が相次いだが、同サイト自身はバナーと広告の収入しかなく、書籍化されることによって収益を得ていない。また、サイトに投稿する作家はいかなる原稿料をもらわない人が大半を占めている。

「小説への愛だけで、がんばって前に進んでいます」と津田さんは笑う。

■日中オンライン文学の運営の分かれ目

04年は中国と日本のオンライン文学プラットフォームの発展ラインが交わった年とみなされるかもしれない。

この年に、VIP有料閲覧モデルを始めたばかりのオンライン文学サイト「起点文学網」が「盛大文学」に買収された。中国語オンライン閲覧サイトの夢を抱く「盛大文学」創業者の呉文輝(ウー・ウェンフイ)さんもおそらく注目していなかっただろうが、この年には日本で「小説家になろう」がリリースされた。当時、日本のネットの回線速度は中国のほぼ3倍だった。

しかしネットの回線速度はビジネスモデルを決定する唯一の条件ではない。05年に日本のフジテレビが放送した「電車男」が世界中で大人気となった。ネットユーザーらの電子掲示板「2ちゃんねる」での実際の書き込みに取材した実話だ。

当時、ハンドルネーム「電車男」という若い男が2ちゃんねるにスレッドを立てて、「エルメス」と呼ぶ女性との偶然の出会いから交際するまでの日常をつづっていった。この内容が新潮社によりまとめられて書籍化され、その後、映画、漫画、アニメなどに派生し、この年を象徴するオンライン小説作品になった。オンラインからオフラインへ移行して書籍化される——こうした収益モデルは16年後の今も続いている。

そして16年後の今、呉氏の務める閲文集団も中国オンライン文学界の筆頭プラットフォームとなっており、1120万編の作品から1500万冊の書籍が生まれ、1億元(約15億円)以上の価値をもつ知的財産権が派生した。しかし「契約をめぐる騒動」が起こり、高みに登った億を稼ぐ作家の輝きの中に、人々は突如発展したこの業界の「不安定要因」も垣間見ることになった。

日本に話を戻すと、「小説家になろう」は日本最大のオンライン小説プラットフォームに成長し、16年は1544冊が書籍化され、「君の膵臓を食べたい」や「魔王学院の不適合者」といった人気のアニメや映画も誕生した。日本のオンライン小説はライトノベルが開拓した出版ルートを基礎として、伝統的出版業界に急速に受け入れられ、漫画アニメや映画などの成熟した文化産業との「切れ目のない連携」を実現した。また、著作権が非常に厳格に保護される日本の環境の中で、のんびりしていたオンライン小説モデルもバックエンドに支えられ、人気作家により多くの保障をもたらすようになった。

たとえば、「小説家になろう」は作品の評価システムを取り入れている。「評価ポイント」と「ブックマーク数」により評価され、読者は作品に最高10点で評価をし、ブックマークすると2点が加算される。毎日、毎週、毎月のランキングは作家が獲得したポイント数に応じて変化し、上位に名前が挙がればより多くの読者を獲得できる。総合ポイント1万点以上が書籍化の最低基準とされ、1万-3万点を獲得した作品のは大きな確率で出版社から声がかかって書籍化されている。

作者にしてみれば、「小説家になろう」に投稿を始めた最初の頃は何の利益も上がらない。津田さんが書くハイファンタジーの作品も、投稿を1年近く続けてやっと固定ファンがつくようになったという。

日本には「ノベルバ」という原稿料がもらえるオンライン小説サイトがある。その作家との契約制度は、ページビュー(pv)によって計算し、1pvごとに作家が0.1円を受け取れるというものだ。また、読者がつける「いいね」も最初の収入源になるという。

津田さんは、「現在、日本のオンライン文学はまだ中国のように成熟したオンライン有料課金のビジネスモデルがなく、オンライン作家の大半がいまなお投稿しても収益を上げられず、ネット上で自給自足している状態だ。収益を上げるにはまだ伝統的な出版界の力が必要だ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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June 15, 2020 at 07:00AM
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